【小説】半沢直樹5『アルルカンと道化師/池井戸潤』をあらすじ相関図化

2020夏ドラマ
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池井戸潤の小説・半沢直樹5『アルルカンと道化師』のあらすじを相関図化してまとめました。一部ネタバレもあります。

『アルルカンと道化師』あらすじ相関図

まず最初に言っておきたいのは『アルルカンと道化師』は半沢直樹シリーズの第5作目ですが時系列でいうと第1作目である『オレたちバブル入行組』よりも前の出来事ということです。

『アルルカンの道化師』は半沢直樹が大坂西支店に異動した直後の出来事となっています。

主な登場人物

半沢直樹 東京中央銀行大阪西支店融資課 課長。

渡真利忍 東京中央銀行 本部融資部企画グループ 調査役。半沢のよき理解者であり、情報源でもある。

浅野匡 東京中央銀行大阪西支店  支店長。半沢を目の敵にしている。

宝田信介 東京中央銀行東京本部 業務統括部 部長。半沢が本部にいた頃、バチバチとやりあっていた。そのことで半沢を飛ばそうとしている。

仙波友之 仙波工藝社 社長。アート系出版社の社長。東京中央銀行から2億円の融資をお願いしている。

田沼時矢 ジャッカル社 社長。インターネットショッピングモールを開発。アートにも興味があり、仙波工藝社の買収を目論んでいる。

本居竹清 立売堀製鉄 会長。大坂西支店の地元『お祭り委員会』の重鎮。

堂島芳治 堂島商店元社長(死去)。仙波友之の叔父。仙波工藝社とは禍根がある。

堂島政子 芳治の妻。

仁科譲 画家。3年前にパリのアトリエで自殺。その動機は不明となっている。

佐伯陽彦 仁科譲の友人。20年ほど前に病気によって亡くなっている。

青文字が半沢側の人物で、赤文字が半沢と敵対する側の人物です。

あらすじ相関図

メインストーリー① 仙波工藝社買収案件

半沢が担当するアート系の出版社である仙波工藝社を買収したいという企業が突如現れます。

それは、インターネットショッピングモールで大きな利益を上げているIT企業「ジャッカル」

ジャッカルが仙波工藝社を買収する理由は、社長である田沼時矢が田沼美術館を建設中だということが想定。

しかし仙波工藝社の社長・仙波友之は買収に反対。半沢に相談します。

しかし、半沢の上司である浅野を筆頭に、本部で対立していた宝田の圧力もかけられ強引に買収案が進められてしまう・・・。

半沢は仙波工藝社の担保になるような資産を探すことになりますが、その鍵は仙波友之社長の叔母である堂島政子が握っていました。

堂島政子はビルを持っており、そのビルを担保にすることで融資が得られ、仙波工藝社は助かるということに。

しかし、仙波と堂島には過去に因縁がありました。

仙波と堂島の因縁

友之の父が経営難により妻の実家・堂島商店から7千万円を借り受けたのが約30年前。当時ヨーロッパに絵画の勉強をしていた堂島芳治はその借金のせいで支援を打ち切られ、日本に戻ってくることになります。

芳治は夢を諦めるきっかけになった仙波を恨み続けていました。

しかし、芳治が堂島商店を継いだことで経営が難航。その頃経営が軌道に乗っていた仙波工藝社に自社ビルを購入してもらうも、それだけでは持ち直すことが出来ずに3億円を追加で借金します。

その時社長であった友之は過去に7千万円を借りた経緯から渋々とこれを快諾し、どうせ戻ってこないつもりで3億円を貸します。

しかし、堂島芳治はその3億円を返却することなく、お得意様への借金返済と妻名義のビルを残して会社を計画倒産させ、その数年後に亡くなっています。

メインストリート② お祭り委員会の反逆

大坂西支店のお得意様であるお祭り委員会。その会合に本来出席すべきである支店長・浅野は所要があると言ってサボり続けていた。

そしてその代理として半沢を会合に参加させていたのですが、お祭り委員会、特に本居竹清会長が激怒し、多くの企業側から融資の打ち切りを言い渡されます。その結果百億円近くの融資を打ち切ることに。

本来は浅野が会合をサボったことによる失態ですが、浅野はこれをすべて半沢のせいであると嘘をつき、すべての責任を擦り付けようとします。

その裏にいるのは、本部時代から半沢と対立していた宝田でした。

宝田の息がかかった査問委員会が開かれることに・・・。

注目ポイント

① 査問委員会をどのように乗り越えるのか

半沢直樹が査問委員会をどのように乗り越えるのか、これには半沢直樹が築き上げてきた人間関係がものをいいます。

そしてその最たる人物がお祭り委員会の重鎮・本居竹清翁です。本居竹清翁の助けによって半沢はこの苦境を乗り越えてみせます。

② 仙波工藝社にはお宝がある?

生前・堂島芳治は仙波工藝社にはお宝が眠っているということに気づきながらもその存在を確認する前に亡くなっていることが判明しました。

そのお宝は3年前に自殺した画家・仁科譲が関わっているというのです。

仁科は以前堂島商店で働いていたことがあり、その当時働いていたビルは現在の仙波工藝社のビルです。

※ただたんに仁科が描いた絵などが残っていると思った人は甘い!

しかもこの仁科が残した『お宝』と仙波工藝社が買収されようとしていることはつながっていたのです!

③ 宝田信介撃退!

今回最大の敵である宝田信介 業務統括部 部長をどのように成敗するのか、これが最大のクライマックスです。

このクライマックスは最後の最後まで分かりません!しかし、メインストリートである「仙波工藝社買収案件」「お祭り委員会の反逆」が関わって繋がっていくのが素晴らしいところです。

最後の最後まで読めない展開と、爽快感は痛快でした。

ぜひ手に取ってみてください。

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